法律事務所の業務効率化などについてあれこれ調べていると、業務管理ツールの存在を目にする方も多いのではないでしょうか?
業務管理ツールを検討しているとよく「タスク管理」という言葉を目にします。
一般の企業ではよく使われるこの「タスク管理」という言葉ですが、法律事務所では使われることが少ないのではないでしょうか。
しかし、期日が決められた手続きが日常的に発生する法律事務所では、タスク管理を導入することで必要な手続きの抜け・漏れをなくすことができ、業務効率化につながることはご存知ですか?
このページでは、法律事務所におけるタスク管理についてお伝えします。
タスク管理とは
タスク管理とは、プロジェクトの達成に必要なタスクの進行状況の管理をすることをいいます。
タスクは作業などを指すことばで、一般の企業ではプロジェクトの工程をいくつかにわけて、進行状況を確認したり、スケジュール通りに進んでいるかを管理することをいいます。
ToDoやToDoリストなどという呼び方をすることもあります。
法律事務所にタスク管理の概念は合う
このタスク管理は法律事務所の業務に非常にマッチするものです。
特に裁判業務などで、期日を決めて行わなければならない業務が多い法律事務所では、きちんと業務が進んでいるか抜け・漏れがないように行うことが不可欠です。
法律事務所でこのタスク管理の概念を使って、作業の抜け・漏れがないかを常に確認することは非常に有用なのです。
タスク管理がうまくできていない法律事務所で起こること
タスク管理がうまくできていない法律事務所では次のようなことが起きます
- 弁護士から事務員への指示が口頭で行われた場合に内容を誤ったり期日を誤ったりする
- 案件が増え過ぎるとやるべきタスクを失念する
- 優先順位がうまくつけられず重要な業務を後回しにしてしまう
当然ですが、法律事務所では必要な手続きを失念したような場合、依頼者に重要な不利益を与えることになりかねません。
タスク管理を上手に使うことによって、法律事務所の業務効率化につながることになります。
タスク管理はタスク管理ツールを利用する
タスク管理はタスク管理ツールを利用して行うのが良いです。
タスク管理ツールとは
タスク管理ツールとは、タスク管理を効率的に行うためのツールで、様々なツールがあります。
タスク管理に特化したツールもあれば、業務管理ツールの一つの機能としてタスク管理の機能をもったものもあります。
タスク管理ツールのおおまかな特徴としては、
- どのようなタスクがあるのか一覧でわかる
- 複数の案件に関するタスクを抱えていても期日の近いものから確認ができる
- どのタスクが誰に割り振られているかわかる
- タスクの期日まであとどれくらいかがわかる
- 誰がどんなタスクをいつ行ってきたのかの履歴がわかる
- インターネット上でいつでも確認できる
といったものになっています。
タスク管理ツールにはどのようなものがあるか
タスク管理ツールにはどのようなものがあるかを知っておきましょう。
タスク管理に特化したツール
一つはタスク管理に特化したツールです。
タスク管理のみを行うシンプルなツールなので、利用する人数が少ない場合には無料で利用できるものもあります(広告の表示などはあります)。
業務管理ツールの一つの機能として備わっているタスク管理ツール
各種業務管理ツールの一つの機能としてタスク管理ツールが備わっているものがあります。
業務管理ツールとは、顧客の情報を一元管理したり、組織内の人とのコミュニケーションのためのチャットやメッセージのやりとりをしたり、カレンダーでスケジュールを共有したりするものです。
その中にタスク管理の機能が含まれており、カレンダーや顧客情報や各種ファイルと紐づけて使用することも可能で、非常に使い勝手が良いです。
法律事務所に特化した業務管理ツール
裁判業務という特殊な業態である法律事務所に特化した業務管理ツールも存在します。
法律事務所に特化した業務管理ツールには面談日や受任日の日付管理機能、請求書送付書、精算書、預かり証、期日請書などの出力機能、裁判期日と連動したスケジュール機能、案件情報をセキュリティをかけて管理できるファイル管理機能など法律事務所に欠かせない機能が充実しており、弁護士・事務職員が直感的に使いやすいものになっています。
ぜひタスク管理以外にも役にたつ機能があるので導入を検討してみましょう。
効率のよいタスク管理のコツ
ツールを使うことも大事ですが、効率のよいタスク管理のコツを知っておくことも必要です。
効率の良いタスク管理としては次のようなことが挙げられます。
タスクに関するルールを徹底する
タスク管理をどのようなツールで行うにしても、タスク管理に対するルールが整理されていない場合や、遵守されていない場合だと効率化はできません。
そのため、タスクに関するルールを徹底しましょう。
たとえば、
- 与えられた指示はすぐにタスクに入れて指示者に確認してもらう
- 毎日朝・退勤時など定期的にかならずタスクを確認する
- 終わったとされるタスクがきちんと終わっているかをチェックする
などです。
タスクはなるべく細分化する
タスクは可能な限り細分化して管理するようにしましょう。
例えばある手続きについて、申立書を添付書類と一緒に提出するとしましょう。
この手続について、手続きの申立てという形でタスクにするよりも、申立書の作成・添付書類の収集・申立書の提出という形でタスクを分けます。
これによって、あるタスクが進んでいない場合に、なにが原因で進んでいないのかを細かく把握することが可能です。
また、特定の人に業務が集中しているなどで別の人に手伝ってもらう際に、何を手伝ってもらうかが明確となります。
優先順位に関するルールを確認する
タスクを割り振ることによって、特定の期日(月末や週末)までに行うようなことも増えるでしょう。
このときにタスクとして期日が複数ある場合に、どのタスクから確実に行うかの優先順位を決めることは必要不可欠です。
例えば、なんとなく決めた暑中見舞いの作成送付と控訴期日が同じ日付になっている場合に、暑中見舞いの作成送付を優先してしまって控訴期日における手続きを行えなかったということはあってはいけません。
タスクを他の人に行ってもらってもよいもの、ズラしてもよいものなど、の優先順位付けも行うようにしましょう。
まとめ
このページでは、法律事務所のタスク管理についてお伝えしました。
タスク管理は一般の企業ではよく用いられる業務管理の方法で、法律事務所の業務と相性のいい業務管理方法です。
ロイオズは、法律事務所に特化した業務管理ツールで、法律事務所が使いやすいように開発したタスク管理のシステムが含まれています。
タスク管理をツールで行うことを検討しているのであれば、ぜひ一度ご検討ください。