法律事務所での業務を円滑に進めるためのコミュニケーションのコツとは

2022年09月07日

コミュニケーション

法律事務所で弁護士・事務員・顧客が増えてくると、それぞれがきちんとコミュニケーションが取れているかが気になることがあります。 コミュニケーションが上手に取れていないと、業務が円滑にいかない・ミスが起きるなどにつながってしまいます。

このページでは、従来の法律事務所にありがちなコミュニケーション方法をもとに、よりよいコミュニケーションのコツを、コロナ禍以降のリモートワーク傾向を踏まえて検討したいと思います。

法律事務所での業務上のコミュニケーションはどのように行われているか

ではまず、従来の法律事務所での業務上のコミュニケーションがどのように行われているか検討しましょう。

弁護士と他の弁護士や事務員とのコミュニケーション

弁護士は裁判所への出廷や顧問先を訪問するなどで、常に事務所に居るわけではありません。

朝出勤してきた事務職員に、指示を口頭で伝える、あるいは出先から電話のみで伝える、メモを残しておく、メールを送るだけ、といったことがあるでしょう。

口頭や電話で指示をするような場合、言い間違い・聞き間違い・書き間違いといったミスが発生する可能性があります。

弁護士・事務職員の数が増えてくれば増えてくるほど、この手の人為的なエラーが発生しやすくなります。

弁護士と顧客の間でのコミュニケーション

これまでは事務所に来てもらう、こちらから出向くなどして対面で打ち合わせを行うことが多かったですが、コロナによる影響もあり、ツールをつかったリモートでの打ち合わせも浸透してきています。
リモートでの打ち合わせは遠方の依頼者に対しても気軽に行え、移動時間や交通費も削減することができます。
案件の種類によっては対面での打ち合わせが必須のものもあるので注意が必要です。

一般企業では業務上のコミュニケーションはどのように行われているか

では、法律事務所よりも多くの人が所属するような一般企業において、業務上のコミュニケーションはどのように行われているのでしょうか。

リモートで会議を行うことが多い

まず会議については、コロナ禍で在宅ワークを導入している企業であれば、リモートで行うことが多くなっています。
SNSなどでweb会議の当事者が全員手を振っているのが画面に納められている画像をご覧になったことはありませんか?
Zoomのようなweb会議を導入するのが簡単なツールがありますので、会社の顧客のwebリテラシーが高くなくてもweb会議は導入が可能です。
対面で会議をする場合、会議室のように物理的に場所を用意する必要があるほか、当事者全員の移動コストもかかります。
リモート会議は、自由に場所を選べるため、全員のスケジュールを合わせやすくなることもあって、利用の機会が増えています。

業務上の連絡をチャットツールなど使って行う

業務上の指示などのコミュニケーションを、チャットツールのようなものを使って行うことも多くなりました。
これであれば、場所が離れている場合や当事者の一方にすぐ連絡ができないような場合でも、コミュニケーションを取ることが可能です。
また、チャット上に指示や連絡がエビデンスとして残るため、口頭での「言った・言わない」論のようなものを防ぐことが可能です。
チャットツールは様々な用途があるので、会社で働いている人全体への通知や、チーム内の雑談のようなもの、業界に関するニュースを取り上げるなどもでき、業務上だけではなく業務外でもコミュニケーションを密にすることが可能となります。

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法律事務所で業務を円滑に進めるためのコミュニケーションのコツ

法律事務所におけるコミュニケーションの課題と法律事務所で業務を円滑に進めるためのコミュニケーションのコツにはどのようなものがあるでしょうか。
一般企業ではチャットツールは関係する人が多い・エビデンスを残せる(言った・言わないを明確にする)という意味で使っていました。
このエビデンスを残せるという部分については、法律事務所でも活用できます。
裁判の期日・提出期限などの重要事項については、チャットなどを利用して、指示をした人と指示を受けた人が、見返せるようにしておきましょう。
重要なものに関して弁護士が直接入力して、指示として明確なものとすることが望ましいです。
しかし、多忙な中で、どうしても口頭で事務員に指示をするだけの場合は避けられません。
このような場合には、事務員が口頭で指示された内容を、あらためてチャットツールに転記して、弁護士が確認できるようにしておくのが良いでしょう。
事務員が増えてくると、総務・経理など、専門的な役割をもった所員なども所属するようになるでしょう。
このような場合には、例えば事務員から総務に備品の発注をお願いするなどの業務上のコミュニケーションも発生します。
やはり同じようにエビデンスになるチャットツール・業務管理ツールなどの導入は、言った・言わないを防いでくれるので、コミュニケーションを円滑にします

法律事務所でコミュニケーションツールを使う際の注意点

法律事務所でコミュニケーションツールを使う場合の注意点としては次のようなものがあります。

ツールにアップロードするものなどについてのルールを制定する

ツールは便利なのですが、ファイルアップロードを安易に行えることから、個人情報の不適切な利用につながる可能性があります。
ツールにアップロードすることができるもの・してはいけないものを事務所全体でルールとして制定し、それに従ってツールの運用を行いましょう。
さらに、情報を閲覧可能なユーザーを制限する「アクセス制限」を行い、情報漏洩を防ぐことも重要です。

個人のデバイスでのログインを禁止する

クラウド型のツールを使うような場合、インターネットがあれば誰でもアクセスできます。
きちんとセキュリティ対策が万全のパソコン・スマートフォンを利用することをルールにしましょう。
セキュリティ対策が不十分なデバイスでログインをすると情報漏洩が発生します。
業務上のアクセスが必要な場合には、会社から貸与したパソコン・スマートフォンなどのデバイスに限定し、個人のデバイスでのログインを禁止しましょう。

コミュニケーションツールを統一する

コミュニケーションツールは、コミュニケーションを円滑にします。
しかし、コミュニケーションツールには様々なものがあり、案件ごとに違う・弁護士ごとに違う、ということがあると、かえって使いづらく混乱する可能性が高いです。
そのため、コミュニケーションツールは統一しましょう。

まとめ

このページでは、法律事務所のコミュニケーションについてお伝えしました。
何も対策をしていない場合には、どうしても口頭・電話だけでの指示などで、ミスが発生しがちです。
そのため、ツールを使うなどして、エビデンスを残しながらコミュニケーションを進めていくようにしましょう。
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